【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進

 

 

こんにちは! 「今日も匍匐前進」管理人&食品化学技術者のスガタです。

 

 

【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その1】からの続きの記事です。

 

 

こちらの記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

 

 

その1では、原料肉となる豚とお肉の部位の違い、製法の違いなど基本的なことと、科学的に見た伝統的製法の長期熟成生ハム作りのノウハウなどについてお話しましたが、、、。

 

【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その1】今日も匍匐前進

 

こちらのページでは、いよいよ「おいしさの芸術品」とも言うべき長期熟成生ハム「スペイン産ハモンセラーノとハモンイベリコ」、「イタリア産プロシート(プロシュット)・クルード」の風味を科学的に検証し、その味と香りで「驚くべきおいしさの秘密」を徹底解明した内容となります。

 

また、通販で直輸入品の生ハム・ワイン・チーズ・グルメミートを購入できる「世界各地の珍しいグルメ食肉の通販・グルメソムリエ」さんの幾つかの関連商品をご紹介をします。

 

「グルメソムリエ」さんは商品を単に輸入販売される会社ではなく、生ハム作りの現地メーカーの原料、製造方法などを徹底的に調査した上で、安心、安全な特選食品を輸入販売されています。

 

画像は「グルメソムリエ」さんから入手したスライスパック品です。

【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進

◇ハモンセラーノ18ヶ月熟成生ハム◇

 

関連記事: 【ハモンセラーノ18ヶ月熟成生ハムのレビュー】今日も匍匐前進

 

 

その1に戻る。

 

このページの目次
  1. 【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進
  2. おいしさの科学的な徹底解明方法…
  3. スペイン、イタリア、ドイツ、日本の生ハムの概要とその違い
  4. 長期熟成生ハムは調味料化したお肉
  5. 長期熟成生ハムの香りは長期熟成の成せる技(わざ)
  6. ☆まとめ☆彡
  7. 長期熟成生ハムの入手方法
 

おいしさの科学的な徹底解明方法…

 

おいしさに関わる要素を分解すると、、、

 

①風味とは「味」と「香り」の双方が合わさったもので「コク」や「味のひろがり」なども風味に含まれます。

 

②食感の歯ごたえとか粘度、、、煎餅なんかは歯ごたえがないと。。。

 

③食品の温度では、温かいほうがおいしいとか冷えたほうがおいしいとかありますよね。

 

④色や形状、、、肉製品の色でおいしさ、まずさが伝わりますよね。。。経験上の見た目の第一印象はおいしさの判断に重要です。

 

⑤食べているときのそしゃく音、、、パリッ!、ポリッ! 聞こえてくると条件反射でおいしさが伝わります。

 

⑥取り巻いている環境で雰囲気や気温、湿度でおいしさが違って感じられます。

 

⑦国とか地域での食習慣や食文化の違いでおいしさの感覚が違います。

 

⑧そのときの体調や心理の状況で、おいしかったりまずくなったり…。

 

なんて、屁理屈を並べてみましたが、、、(笑)。

 

 

人間がパネラーとなって行う官能検査

 

人間がパネラーとなって官能検査という方法も重要です。 しかし、おいしさの理由を、こういうことだから「おいしい」と具体的または客観的に答えらることが難しいことが多いです。

 

人間は、感覚的な個人差はあるものの瞬時においしさを判断することができますが、評価が日々違ったりしておいしさを数値化するのに主観がどうしても入ります。

 

官能検査では、少なくとも6名以上の訓練されたパネラーから、統計的に「おいしさ」や「好き嫌い」などの「嗜好性」を5段階評価などで数値化します。これを嗜好型官能評価と言います。

 

同時に「塩辛い」、「甘い」、「うま味」や「香り」などの検査する食品に合った質問項目を選び、その強さを5段階評価などで数値化します。これを分析型官能評価といいます。

 

次に、人間の官能検査結果の「嗜好性」の数値と、分析型の各官能検査の数値を総当りで相関係数というものを計算します。

 

そうすると、計算した相関係数から人間が何故おいしく感じた、またはまずく感じたかの原因、例えば「甘いくて香りがよい」からおいしいとか、「苦いくて、硬くて臭い」から嫌いとかが数値として浮かび上がってきます。

 

官能検査の結果から、主成分分析という統計的な解析方法のPCソフトを使うと散布図にマッピンクしてビジュアル的に見ることもできます。

 

官能検査ではここまでは分るのですが、じゃあ味のどんな成分が影響しているの? とか香りの成分は? とか何で硬いの? とかを調べることはできません。

 

そこで、機器分析装置なるもので、おいしさの要素をひとつひとつ調べて数値化しておいしさの原因を細かく調べていくのです。。。

 

要素をひとつひとつ調べてというのは、科学が進歩したとはいえ、まだ人間のように一斉にかつ瞬時に分析できるワケではありません。

 

 

画像は「グルメソムリエ」さんから入手したスライスパック品です。

【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進

◇ハモンイベリコベジョータ44ヶ月熟成生ハム◇

 

関連記事: 【ハモンイベリコベジョータ44ヶ月熟成生ハムのレビュー】今日も匍匐前進

 

 

肉の味に関わる成分分析では、

 

・生ハムの熟成では遊離アミノ酸分析や高速液クロ(HPLC)、味覚センサー測定、塩分測定、pH測定などなど…。

 

肉の香りに関わる成分分析では、

 

・熟成した生ハムの香りの分析では、ガスクロ/質量分析計(GC/MS)での香気成分分析。

 

肉の軟らかさや硬さや線維感では

 

・肉の硬さではレオメーターという機械で破断応力や弾力を測ったり、卓上電子顕微鏡で肉の組織観察をしたり・・・。

 

肉の色に関わる測定では、

 

・生ハムの赤身肉の色は、色差計という機械で、赤さや色の明るさを測ったり・・・。

 

・必要に応じて、色素を吸光度計という装置で光の吸収波長を測定したり、ちょっと難しいのですが無機金属が絡んでいる場合に原子吸光という装置で元素を調べたりで…。

 

肉の栄養成分などでは、

 

その他にたんぱく質、脂質、水分量なども理化学分析や近赤外線を利用したフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)で測定します。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

何やらややっこしいのですが、食品のおいしさを適切な最先端の分析装置を駆使して(ちまちまと細かいことにこだわって)調べていきます。。。

 

このようにして調べた長期熟成生ハムの驚くべき「風味」の構成について、残念ながら測定データお見せすることはできないのですが、、、

 

公開できる範囲で、、、輸入長期熟成生ハムの風味の魅力と昔ながらの伝統的な生ハム作りのノウハウを科学的に徹底解明した結果をお話することにします。

 

スペイン、イタリア、ドイツ、日本の生ハムの概要とその違い

 

各生ハムの概要

 

もう一度、スペインの長期熟成生ハムのハモンセラーノやハモンイベリコ、イタリアの長期熟成生ハムのプロシートとドイツの生ハム、それから日本の大量生産型の生ハムの概要やおいしさの違いについて、
ザクっとお話します。

 

①スペインの長期熟成生ハムのハモンセラーノ

 

・豚のモモ肉と天然塩のみで作られた生ハムです。

 

・白豚のモモ肉生ハムで風味がまろやか、アレンジ次第で和食にも合いそうな風味です。

 

 

②スペインの長期熟成生ハムのハモンイベリコ

 

・スペイン政府で肉の品質規定が定められたご存知のとおり、イベリコ豚(黒豚)の生ハムで、味と香りにインパクトがあります。

 

・豚のモモ肉と天然塩のみで作られた生ハムです。

 

・特に、一度食べたら忘れられない香りと脂肪のまろやかさが特徴です。

 

 

③イタリアの長期熟成生ハムのプロシート・パルマ

 

・豚のモモ肉と天然塩のみで作られた生ハムです。

 

・スペインの生ハムよりも食感は若干硬い感じがありますが、噛めば噛むほど甘い風味が出て来る生ハムです。

 

④ドイツの生ハム(ラックスシンケン)

 

・豚のモモ肉やロース肉を原料とします。

 

・最大の特徴はスモーク(冷燻)することと、風味付けに香辛料や糖類も使います。

 

・発色剤に亜硝酸塩を使います。

 

・ですから、様々な風味の生ハムがあります。

 

⑤日本の大量生産型の生ハム

 

・主流は豚のロース肉の生ハムです。

 

・そもそも、ドイツから作り方を学んだのでラックスハムと言って、加熱せずに軽く冷燻します。

 

・発色剤に亜硝酸塩を使います。

 

・しっとり感はあるのですが(理由は後で)、しょっぱい、あまい、人工的な味、、、、(笑)。

 

※知り合いのドイツ人のマイスターさんもそう言っていたので、ほぼ間違いのない見解だと思います。

 

これらの生ハムを科学的に解明していくと、、、、

 

画像は「グルメソムリエ」さんから入手したスライスパック品です。

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◇プロシュート18ヶ月月熟成生ハム◇

 

関連記事: 【お徳用プロシュート18ヶ月熟成生ハムのレビュー】今日も匍匐前進

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

次は、スガタの知見(思いっきり眠くなる話。。。)です(笑)。

 

途中で、寝落ちされたり、スルーされるかもしれませんが、それでも書きます!! (笑)

 

長期熟成生ハムは調味料化したお肉

 

長期熟成生ハムの味の秘訣、遊離アミノ酸とペプチド

 

お肉の「うま味」はテーブルミートで調べると、肉中の遊離アミノ酸のうちグルタミン酸Na(MSG)の量と高い相関関係があります。

 

そこに核酸のイノシン酸(IN)があるバランスで加わることで「うま味」の相乗効果を生むのですが、、、

 

「日本の量産型生ハム」の「うま味」の味付けはまさしくコレ。。。MSGやINを食品添加物として足して強化しています。。。

 

じゃあ、20種類あるアミノ酸のうち、「おいしさ」はグルタミン酸Na(MSG)だけかというと、そうではありません。

 

その他のアミノ酸にも「甘味系」、「酸味系」、「苦味系」などの味があり、不思議なことに自然の長期熟成でこれが絶妙なバランスになり長期熟成生ハムの味を醸し出しています。

 

それから、「うま味」ではご存じのように核酸を構成しているヌクレオチドの「イノシン酸」、「グアニル酸」、「キサンチル酸」とか有機酸の「コハク酸」なんかもありますよね!

 

で、味覚センサーという味を人間の評価に近い形で味を測定する機械で比較すると、日本の量産型生ハムは「うま味」や「塩味」の数値は高いのですが、他の雑味や苦味は皆無に近いです。

 

※「塩味」の強さは、肉の部位や塩漬方法によってかなりのバラツキがあります。

 

一方、長期熟成生ハムでは、「うま味」の数値は日本の量産型生ハムよりも低いのですが、その他の雑味や苦味などは高い数値となります。

 

それなのに、スペインの長期熟成生ハムのハモンセラーノやハモンイベリコ、イタリアの長期熟成生ハムのプロシートが極めておいしいのは、、、

 

塩漬けされているので、塩分4%前後と多いのですが、その他に生ハムの味を決める要素として遊離アミノ酸とペプチドが挙げられます。

 

熟成期間と遊離アミノ酸量

 

熟成期間が長いほど、原料肉中の内在酵素(カテプシンL、カルパイン類など)が働き、たんぱく質がペプチドや遊離アミノ酸に分解が進みます。

 

熟成期間と生ハム中の遊離アミノ酸量は、イタリア産とスペイン産とでほぼ同じで熟成期間に比例した関係です。

 

長期熟成生ハムは熟成期間にもよりますが、味噌にほぼ匹敵する位の遊離アミノ酸量なので「お肉が調味料化」していると言っても過言ではない食肉加工食品です。

 

ペプチドの味は苦い!

 

赤身肉のたんぱく質が先ほどの「内在性酵素でゆっくりと加水分解」する訳ですが、たんぱく質は先ずペプチドという名のアミノ酸が幾つかくっ付いたものに分解されて、最終的にアミノ酸に分解します。

 

高速液クロ(HPLC)という分析装置で様々なペプチド量を測定すると、遊離アミノ酸量と同様に一般的な味噌にほぼ匹敵するペプチドが検出されます。

 

ペプチドの味は苦いです。。。

 

このペプチドの存在も長期熟成生ハムの深い広がりのある味を醸し出しています。

 

苦味は嫌われがちですが、ビールは「苦味」が喉越しのコク味を醸し出していますよね。

 

コーヒーも焙煎された香りと苦味、酸味がバランス良く合わさって嗜好性を高めています。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

それから忘れてはならないのですが、生ハムでは脂質から来るほのかな「甘味」も重要です。

 

長期熟成生ハムは熟成・乾燥技術が蓄積された製法で、私たちがおいしく感じられる様々なおいしさの要素が集結した食肉加工食品として作られているのです。

 

しかもハモンセラーノやハモンイベリコ、プロシートの原料は、豚肉と塩しか使っていないのですよ!!

 

長期熟成生ハムの白い粉「チロシン」

 

長期熟成生ハムのスライス面に白い粉が析出しているのが良く見られます。

 

これは主に「チロシン」と言う遊離アミノ酸の結晶です。

 

チロシンは非必須アミノ酸なのですが、体の中でドーパミンやアドレナリンの材料となります。

 

ちなみに、豚肉や牛肉には必須アミノ酸の一つで、トリプトファンというアミノ酸も含まれています。

 

これは、ビタミンB6とセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、メラトニンの材料となります。

 

豚肉にはビタミンB1とかの栄養成分もありますよね。

 

長期熟成生ハムの香りは長期熟成の成せる技(わざ)

 

香りの成分分析とは?

 

これは、私の専門中の専門です!!

 

で、食品や化粧品の匂いを嗅ぐと、香り成分の化学物質の名前がすぐに頭に浮かぶ、良くない性格をしています。。。(笑)

 

 

香りの成分を効率よく分析するのには、、、

 

香りを構成する多成分の揮発性物質を効率よく分離していくガスクロ(GC)という機器分析装置と分離された成分が何かを調べる質量分析計(MS)を繋げたGC/MS分析装置というややっこしい機械で分析します。。。

 

他に、におい識別装置なるものもありますが、これは個々の化学物質を知ることはできません。

 

多成分と言ったのは、長期熟成生ハムではちょっと分析するだけで250成分位の香りの成分が出てくるからです。

 

これらの数多くの成分をパソコンを駆使してひとつひとつ調べて成分を決めていきます。


 

 

ハモンイベリコとプロシュートの特徴的な香り成分の構成について

 

で、長期熟成生ハムの香りの成分を調べた結果、先ずはフルーツからよく検出される多種類の甘い香りの香気成分が量的にも多く検出されました。

 

特に、エチルエステル類の種類が多いです。

 

 

具体的なデータを出せないのが残念ですが、、、この香りの成分は長期熟成生ハムの甘い香りを醸し出すのに寄与していると考えられます。

 

肉なのにフルーツ系の甘い香り成分??なのですが、これは肉中の脂質分解物(脂肪酸)が大きく関与しています。

 

ブロック品で購入した熟成生ハムからエチルアルコールも検出されることから、熟成期間でアルコール発酵もわずかにしているようです。

 

で、各種の遊離脂肪酸とエチルアルコールが水分子1個分脱水されてエステル化するのですが、、、。

 

果実酒や日本のお酒で言えば甘口の大吟醸にもエチルエステル類が検出されます。

 

 

また、「バター、チーズ、味噌」に共通する香り成分のケトン類や脂肪酸も多々検出されました。

 

さらに、赤身中の筋間脂肪の影響で、練乳やココナツに多く含まれる「甘さを醸し出す香気成分」のラクトン類も検出されました。

 

これらの香り成分は、大部分が赤身肉の細胞膜を構成しているリン脂質と筋間脂肪から遊離した脂肪酸によって出来る化合物の香り成分です。

 

 

肉が酸化して臭う嫌な脂質酸化臭や獣臭成分は、代表としては、脂質の酸化で飽和アルデヒドのヘキサナールやペンタナール、1価の不飽和アルデヒド類や2価の不飽和アルデヒド類の2,4-デカジエナールや脂肪酸のイソ吉草酸のようなもので、これらとは違います。

 

 

加熱していない生ハムなのに「香ばしさに寄与する香り成分」が!!

 

さらに、加熱していないのに焼成すると生成する「香ばしさに寄与する香気成分」のピラジン類も微量ですが検出されました。

 

長期熟成生ハムを食べたとき、香ばしいさが僅かに感じられるとは思っていたのですが、、、。

 

ピラジン類は通常、メイラード反応と言って強加熱の焙煎やローストしないと出来ない香ばしさを醸し出す香り成分です。

 

この香ばしさを醸し出す香り成分は、おいしさの嗜好性アップに寄与します。

 

※糖類を加熱して褐変させるメイラード反応のメイラノジンのことではありません。

 

※香ばしさを醸し出す香気成分は、強加熱で糖とアミノ酸とが反応して生成する化合物を指します。

 

ピラジン類が加熱していない生ハムから出てきたのには驚きました!!

 

ハムソー製品の加熱加工温度では、この香ばしさ成分は発現ません。

 

20℃前後での温度で長期熟成が成せる驚きの産物です!!

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

これらの香り成分が合わさることで、長期熟成生ハムは「甘さ」を持った芳醇な嗜好性の良い香りになっています。

 

また、熟成生ハムのこれらの香り成分を畜産、農学系の方は「発酵臭」とひとくくりで言われています。

 

 

ご参考:

 

次の記事に牛肉、豚肉、羊肉や鶏肉の香り成分について詳しくまとめています。

 

お肉の香りって何?・【牛肉の香りを徹底解説・通販で取り寄せるブランド和牛肉・その2】今日も匍匐前進

 

 

ついでに中性脂肪とは、、、

 

ついでに、中性脂肪は難しく言うと脂肪酸トリグリセリドと言います。

 

この構成をザックリ言うと、グリセロール(旧名称:グリセリン)という3価アルコールに脂肪酸が3つくっ付いたものです。

 

もう少し言うと、グリセロールと3つの脂肪酸の「エステル」というものです。

 

【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進

 

で、グリセロールの「グリ」という頭の名は、ギリシャ語で「甘い」という意味から来ています。

 

ヒトが高い嗜好性を示すのが「甘味」と「油脂」…、ハモンイベリコの赤身中のサシはまさに甘い香りと甘味それから脂が入り混じっておいしさを醸し出しています。

 

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【おいしさを科学的に徹底解説・熟成生ハムのハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシート・その2】今日も匍匐前進

◇ハモンイベリコベジョータ44ヶ月熟成生ハムのサシ◇

見ただけでも食欲がそそられます!!

 

 

関連記事: 【ハモンイベリコベジョータ44ヶ月熟成生ハムのレビュー】今日も匍匐前進

 

 

必見!! ハモンイベリコとプロシュートの香り成分の違いについて

 

スペインとイタリアの生ハムの風味の大きな違いは、香りの違いにあります。

 

ハモンイベリコとプロシュートの香り成分はほぼ同じでしたがプロシュートのほうが果実酒のようなフルーツ系の香気成分量が少し多い結果でした。

 

一方で、ハモンイベリコはチーズやバター、味噌ぽい香りを醸し出す香り成分がプロシュートよりも少し多い結果でした。

 

また、ハモンイベリコで44ヶ月熟成させたものは、フルーツ系の香気成分量が2年熟成のハモンイベリコよりも少なくなります。

 

なので、ハモンイベリコで44ヶ月熟成させたものは、チーズやバター、味噌に共通する香り成分の割合が相対的に増えます。

 

実際に匂いを嗅ぐと、ハモンイベリコのほうが力強く、さらに44ヶ月ものでは、さらに力強く、香りの質に広がりが感じられます。

 

長期熟成生ハムの香りについてまとめると、、、

 

①果実酒のようなフルーツ系の香気成分

 

②練乳やココナツに多く含まれる「甘さを醸し出す香気成分」

 

③チーズやバター、味噌に共通する香り成分

 

④嗜好性をアップさせる香ばしさ成分

 

これら①~④の量的バランスの違いでそれぞれの生ハムの香りの特徴に違いがでると考えられます。

 

私的には、ハモンイベリコの香りは好きになると病みつきになりそうな香りですが、皆さんのお好みがお酒や料理との組み合わせでプロシュート派とかハモン派とかに分かれるところだと思います。

 

なお、ドイツの生ハムは香辛料とスモークの香り成分に支配されるので熟成香気が分かり難いです。

 

また、日本の大量生産型の生ハムには注目すべき香り成分は出てこないです(笑)。

 

 

画像は「グルメソムリエ」さんから入手したスライスパック品です。

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◇プロシュート24ヶ月月熟成生ハム◇

 

☆まとめ☆彡

 

風味の芸術品、長期熟成生ハムについて

 

・ハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシュート長期熟成生ハムは科学的に見ても、理にかなった伝統的な製法で作られています。

 

・豚肉と塩だけの原料で作られる燻製もされていません。まさにシンプルな生ハムです。

 

・発色剤の亜硝酸塩などは使っていないのに赤身肉の部分は鮮やかな赤(薔薇色)です。

 

・原料はシンプルなのに、これほどのおいしさを醸し出すこれらの伝統的製法の生ハム作りは驚異的です!

 

・ハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシュート長期熟成生ハムは塩漬けに皮有り、無しの違いはありますが、生ハム全体が調味料化したような幅広く深い味わいがあります。

 

 

 

・風味をより良く楽しむには、食べる10分位前に冷蔵庫から出して室温に戻してください。生ハムのしっとり感と香りが引き立ちます。

 

・塩味は、それ以外の味が濃いので日本の生ハムよりも弱く感じます。(いわゆる塩なれ効果があると言う人もいます。)

 

・ハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシュートのどれが好きかは個人の嗜好や、お酒、料理との組み合わせで意見が分かれると思います。

 

・インパクトを求めるのであれば、モモ肉の霜降りなどで、長期熟成生ハムのハモンイベリコはしっとりしていて味が濃く特徴的な香りも強いので芳醇な風味があります。

 

・皮付きで塩漬けされるプロシュートのほうが塩味は少し弱いです。

 

・特に、プロシュートは噛めば噛むほど生ハムの味と香りが口の中で広がっていきます。

 

・ハモンセラーノ、ハモンイベリコ、プロシュート、それぞれを食べ比べてみるのが一番良いと思います。

 

・最後に、熟成期間は1年以上のものであれば十分に味わいながらおいしくいただけます。

 

 

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長期熟成生ハムの入手方法

 

輸入販売で信頼できる「グルメソムリエ」さん

 

・商品を単に輸入販売される会社ではなく生ハム作りの現地メーカーの原料、製造方法などを徹底的に調査した上で、安心、安全な食品を直接輸入販売されています。

 

・これらの長期熟成生ハムは「グルメソムリエ」さんからお手ごろでスライスされた「お試し品」、「ミニ原木(骨なしブロック)」、「原木」が通販で入手できます。

 

・始めての方は、先ずは「お試しセット」や各種の「スライス品」などで食べ比べてみると良いと思います。

 

 

私の記事で恐縮ですが、各種の「スライス品」などについてはコチラの関連記事をご覧ください。

 

 

 

次に、お好みの生ハムが決まったら、お手ごろなミニ原木(骨なしブロック)で楽しむのも良いと思います。

 

・価格は1万円前後になります。

 

パルマハム24ヶ月熟成(ミニ原木・フィオッコ太め)イタリア産

パルマハム24ヶ月熟成(ミニ原木・フィオッコ太め)イタリア産

画像はグルメソムリエさんから掲載許可を頂いております。

 

 

ブルゴスの高級生ハムメーカー カサルバの事例

ハモンセラーノ JAMON SERRANO スペイン産の長期熟成生ハム

画像はグルメソムリエさんから掲載許可を頂いております。

 

 

・骨付きの生ハム原木では、生ハム台のハモネロ、専用ナイフ(大小)2本(刃:ステンレス鋼 柄:合成樹脂 )、トング(ステンレス)、カバー(合成繊維)、手引書&読本、お手入れ油、カット法DVDなどがセットになった「グルメソムリエ」さんの「生ハム生活セット」があります。

 

 

「生ハム生活セット」について私のご紹介記事ですが、こちらに記載しています。
グルメソムリエさんの生ハム生活セット

 

 

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◇「グルメソムリエ」さんのスライス実演◇

 

 

・また、「グルメソムリエ」さんでは、毎月29日の前後の数日間が★肉の日感謝デー!合言葉は「グルメソムリエ29」で特典があります。

 

・詳しくは、「グルメソムリエ」さん公式ページでご確認ください。すごく丁寧に説明されています。

 

・現地メーカーや製法などについての情報や動画もあります。

 

・「グルメソムリエ」さんには、様々な輸入肉製品があります。お好みの商品を探し出されるのも楽しいかと思います。

 

・様々な料理への利用方法の紹介もあります。

 

・スペイン産ワインやスペイン、イタリア産のチーズなどのお取り扱いもあります。

 

 

最後にスガタの思い…(^^ゞ

 

私が思うには、こういう事を考えたり調査したりするのは安全で安心、健康的なおいしい食品を研究開発したり製造したり、または販売に携わる方々の思いであり、実際に食べて頂く方に「おいしい」と感じてもらいたいその道のプロの仕事で責任です。

 

食べているときに「おいしい」と感じる食品に理屈などいりませんよね。

 

まあ、後になって「どうやって作っていんだろう?」くらいのことだと思います。

 

是非、理屈抜きで長期熟成生ハムのおいしい風味を堪能してください。。。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

お疲れさまです。

 

最後までご精読していただきましてありがとうございました。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

 

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